CAVE D'OCCI

How to enjoyカーブドッチ「ライターズ・イン・レジデンス」ここにしかない物語

新感覚の本屋さん「ヴィネスパ」

新潟市の南西部、日本海に沿ってのびやかに横たわる角田山の麓、広大なぶどう畑に囲まれた一帯にカーブドッチはあります。訪れた人がワイン造りの現場に触れ、ワインが生まれ育つ場所で、ワインを愉しみ、豊かな時間を過ごしてもらいたいという想いからカーブドッチは始まりました。


長年温泉施設として親しまれてきた「ヴィネスパ」が、2022年にリニューアルされ、寛ぎながら本が選べる書店が新設されました。訪れる方に普段とは違う時間の流れを味わっていただき、他では体感できないような心地の良さを感じていただく。本を通して新しい気付きや知見を得ていただけるような空間が新たに加わりました。


 



 


 



4000冊の本の選書は
幅允孝(はばよしたか)氏

館内1、2階の壁面全体に4000冊の本が10のテーマごとに並ぶ書架を配置。本の選書にもこだわり、ブックディレクター幅充孝氏にすべての本の選書と配架をお願いしています。季節ごとに幅さんが選んだ本が並ぶコーナー「幅棚(はばだな)」は、レストラン湯楽の前の階段を上がったところにあります。毎回のテーマごとに、50冊ほどの新しい本に出会えます。


 



 



カーブドッチライターズ・イン・レジデンス

更に本に関わる魅力的な活動をと、カーブドッチでは「ライターズ・イン・レジデンス」というプロジェクトを始めました。ひとりの作家がカーブドッチのホテルに滞在し、この地を舞台とした物語を書き上げ、カーブドッチが出版・販売を行うプロジェクトです。一般の本屋ではなく、カーブドッチの店頭と公式WEBのオンラインショップでのみで販売されます。装丁デザインにもこだわり、この場所ならではの読書体験を本を通じて表現していきます。


その第一弾はアート小説家の原田マハさんです

アート小説家として活躍中の原田マハさんに執筆を依頼し、2023年9月に『旅をあきらめるにはまだ早い友への手紙』を出版しました。



 



 



原田マハ経歴

1962 年東京都生まれ。関西学院大学文学部、早稲田大学第二文学部卒業。森美術館設立準備室勤務、MoMAへの派遣を経て独立、フリーのキュレーター、カルチャーライターとして活躍する。2005年『カフーを待ちわびて』で日本ラブストーリー大賞を受賞し、デビュー。2012年『楽園のカンヴァス』(新潮社)で山本周五郎賞受賞。2017年『リーチ先生』(集英社)で新田次郎文学賞受賞。2024年『板上に咲く』(幻冬舎)で泉鏡花文学賞受賞。


「旅をあきらめるにはまだ早い友への手紙」

原田マハさんは2023年の6月、バラの盛りの頃にカーブドッチのトラヴィーニュに滞在されました。旅と友情をテーマにした心温まる物語は、幅允孝さんの手で、素敵な装丁の本に仕上がりました。この場所ならではの読書体験と、この地を訪れた旅のお土産として楽しんでいただけます。


 



 


>書籍紹介

ー旅って、人生みたいなもんとちゃう?

大学時代の同級生で14年ぶりに再会したハグとナガラ。転職、別離、介護‥‥人生の折り返し点を前にした、女ふたりの六つの旅物語をまとめた文庫オリジナル短編集「ハグとナガラ」。今作はその旅の最終地点となっています。


―私は思う存分、食事とワインのシンフォニーを味わった。そうしているあいだじゅう、ずっと、豊かな、あたたかな何かが心を満たしていた。


-良いときも、辛いときも、ともに旅を楽しむことができる存在がいることは、なんと素敵なことだろう。日常をはなれ、自分のために過ごす時間に、ふと大切なことに気付くのかもしれません。旅の思い出やその時に感じたことを振り返りたくなる一冊です。


 


>書籍概要


タイトル:旅をあきらめるにはまだ早い友への手紙


著者:原田マハ


装丁:本庄浩剛


編集:幅允孝・渡邉唯(BACH)


発売日:2023年9月20日


価格:1,300円(税込)


発行・発売:株式会社カーブドッチ


オンラインショップでもご購入いただけます。


 



 


いよいよ待望の第二弾が恩田陸さんに決定

言わずと知れた人気作家の恩田陸さん、代表作「蜜蜂と遠雷」は、国際ピアノコンクールを舞台にした小説で直木賞と本屋大賞のダブル受賞という快挙でした。最近では、2024年3月に『spring』(筑摩書房刊)が発売されました。八歳でバレエに出会い15歳で海を渡った一人の天才バレエダンサーをめぐる傑作長編小説です。スプリングというタイトルは、金森穣さん率いるNoism(新潟市を拠点とする日本初の公共劇場専属舞踊団)の公演を観に行った帰りの新幹線で「決まった」とのこと。

ジャンルの枠にとらわれず、SF、ミステリー、冒険小説、ホラー、青春小説もお得意な恩田陸さん。カーブドッチを舞台にしたどんな物語が完成するのか、今から楽しみです。


<恩田陸の受賞歴>

『夜のピクニック』第26回吉川英治文学新人賞・第2回本屋大賞/『ユージニア』第59回日本推理作家協会賞/『中庭の出来事』第20回山本周五郎賞/『蜜蜂と遠雷』第156回直木三十五賞・第14回本屋大賞


 



Winery Map

トラヴィーニュ ヴィネスパ